久喜の地場産業(製造業)を訊ねて
シリーズ No.21
久喜で製造業を営む事業所をお伺いし、どんな製品を製造しているか取材しました。
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高砂製菓株式会社 久喜市北青柳一三三七-一 |
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| 高砂製菓(株)の製品 |
安定した製品作りのマニュアル化とノウハウを活かした新製品開発!
高砂製菓(株)が、久喜で製造を開始したのは1986年で、今年、15年目を迎えた。
高砂製菓(株)では、煎餅の中でもうるちや米や小麦の粉を原料とする揚げ煎餅を主として製造している。ここで使用する揚げ油は、100%国産の米油である。米油は、一般には出回ってないが、さっぱりとソフトな仕上げで米菓作りには最適なだけでなく、人体に不可欠なリノール酸等が多く含まれている。
煎餅は、固焼きがおいしいとされているが、揚げ煎餅ではソフトな口溶けの良さを追求している。しかし、ソフトな口溶けの追求は、米本来の味の良さとは相対関係にあり、生地が細やかで良い味を残す製品作りに心を砕く。
製品作りでは、他に、天候・気温・湿度等に左右される為、従来は職人技ともいえるカンに頼っていた。しかし、一定のクオリティーで安定した製品作りを継続する為、マニュアル化を進めている。
タレ作りに関しても醸造醤油を使用し、余分な添加物を加えなくても十分おいしいタレを完成させている。
今後の方針としては、安全な製品作りを目指す事はもちろん、究極の米菓作りをしつつ、これまでのノウハウや食材を活かして、スナック菓子等への展開を予定している。
自分の信念を曲げてはいけないと言う先代の教訓を旨に、自らが信じる製品を製造し、世に問い続けていると折原氏。「1〜2ヶ月に1回位の割で工場直売を行います。また、直売以外の日も興味がある方は、気軽にお立ち寄りください」と話す折原氏の表情に自社製品への揺るぎない自身を感じた。