広報委員 ルポ


防災の日にちなんで民間人で消防活動に活躍されている岡安利昌さんをご紹介します。

岡安さん

今回は、消防団員になって37年、現在は久喜消防団長をされている岡安利昌さんから久喜市の防災について、お話を伺いました。
「毎年9月1日(防災の日)の前後になると、久喜市でも防災訓練が大々的に行われています。これも良いのですが、大規模な訓練では、参加したものの消火器にさえ触らないうちに、終了の時間になってしまったという話を聞きます。最善は、町内会などの小さな単位で、消火訓練や救命講習を受ける事です。それと一つには、自分達の町内は自分達で守るという自主防災の精神のもとになるという事と、もう一つは、自分の家族や近所の人々の万一の場合、身近に初期の救命処置(人命救助では最初の3分間が大切)のできる方がいれば、救命が大幅にアップします」
「消防団というと『家事の際の消火活動』をイメージする方が多いと思いますが、水害や災害等の際にも国民の生命・身体・財産を守る為、身を牴(てい)し、郷土の防人(さきもり)として活躍しています。普段は、本業に携わりながら(一応の保障はありますが)ほぼボランティアで緊急事態に対処、訓練に励んでいます」
「近年、消防団に対する関心が薄れ、久喜市においても後継者が減り、定員が埋まりません。地区によっては、女性団員の育成を考えてはどうかという意見も出ています。女性の場合、予防消防のエキスパートとして本人の自覚を高める他、市民救命士となり、独居老人家庭の見回り等をお願いできれば、皆様安心して生活できるのではないでしょうか」
「場所と受講する方、自治体等の単位で10〜20名位が、そろえば、消防訓練や救命講習(すでに年数回定期的に実施中)も可能だと思いますので、消防署や近所の消防団員にご相談いただければと思います」
岡安さんの口調は端々に郷土愛と深い責任感が感じられました。
(林明 委員)


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