ネットワークの活用による提案型の商工会をめざして
(平成12年度の取り組み)


久喜市商工会 会長 千葉利明

会員各位におかれましては、いかがおすごしでしょうか。
 日頃、商工会の運営に対しまして、深いご理解と暖かいご支援を賜り、心から感謝申し上げます。
 2000年の日本の経済は、景気対策とリストラの綱引きが依然続き、IT革命(情報技術)の歴史的な潮流が本格的に日本に上陸する年といわれております。また、久喜市の行政当局が、昨年11月ISO14001を取得したように、企業を巡る環境基準、技術基準は、厳しさを増し、いわゆるグローバルスタンダードとして我々企業活動に重くのしかかってきております。また、景気についても、設備投資に改善の動きが見えるものの、個人消費は依然停滞しているのが、現況です。
 このような経営環境の中で、商工会としては、ここ3年程取り組んでいる商工会内LANをはじめとした情報化ネットワークが、今年完成しますので、これを駆使して会員の皆様に、さまざまな情報提供と提案をして参りたいと考えております。
 また、商業の活性化については、昨年3月に特別企画として、地域振興券獲得の為の大売出しを提案し、商業部会で実施致しましたが、幸いにも、地域振興券の約50パーセントが中小の小売店で使用されたという結果を得る事ができました。また、12月恒例の商業部会の大売出しについても、参加店が前年の3割増しになり、更に、ポイントカードの販促活動が功を奏し、かなりのお客様の動員ができたという現況を踏まえて、今年度は、この不況脱出の為に、販促活動を、強力に展開したいと存じます。
 4年目を迎えたポイントカード事業についても、商工会としては、前述の商業活性化の一連の施策として、昨年にも増して支援をして参りたいと存じます。
 恒例となった異業種交流会、斬新なアイデアで講習会等を企画した工業部会については、今年も、新たな企画を期待し、親会と致しましても全面的にバックアップしたいと存じます。
 不況の影響で、人の心が渇いております。今年で15周年を迎える、婦人部を中心にして「花のある街づくり」を推進し、花に因んだ講習会を昨年以上に実施して、お店に、事業所に潤いを取り戻したいと考えております。
 「個々の才能と自由な発想を生かしたまちづくり活動の推進」を謳う青年部も20周年を迎えて、活動を活性化すべく記念事業を企画しており、親会としてもバックアップしたいと考えております。
 経営改善普及事業につきましては、最初に述べた情報ネットワークを最大限活用するとともに、好評な各種のパソコン講習会の実施、記帳指導については、税務に偏りがちな指導を、仮決算制度を導入することにより、各事業所の経営改善に役立てていただきたいと存じます。
 さらに今年は、国の中小企業政策の柱でもある創業者支援のための施策も行政、連合会の指導を仰ぎながらすすめて参りたいと考えております。
 最後になりましたが、冒頭に述べたように日本経済は、一部には回復の兆しが見えるものの、依然厳しい状況でございます。一日も早い景気の回復を期待したいものです。こんな時こそ、商工会は全員一丸となって、会員の皆様の負託に応えるべく、何事も一生懸命がんばりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。


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